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スタッフブログ

2021.02.04

なぜ気密性は重要なの?気密性を高めるリノベーションについて解説します!

住宅の「気密」という言葉を、聞いたことがある方は増えてきているのではないでしょうか。

最近頻繁に使用されるようになりましたが、気密化の詳細は知らない方が多いと思います。
家を購入する方や住宅のリノベーションをお考えの方は、ぜひ詳細を把握しておきたいものです。

そこで今回は、気密化が重要な理由と高気密なリノベーションの例についてご紹介します。


□住宅の気密化が重要な理由とは 

*住宅の気密化とは

住宅の気密化とは、住宅にできる隙間を減らして、住宅全体の密閉性を高めることです。寸法の誤差を限りなく少なくする高品質な建材を使用すること、
そして建材の接合部分の隙間を気密シートや気密テープなどでしっかり塞ぐことで、高気密住宅が仕上がります。

そのため住宅の気密化には、一般的な住宅よりも多い専用建材を使用したり、隙間を丁寧に埋めるための高度な技術が必要だったりします。
これが、高気密住宅のコストが少し高くなる理由です。

気密性能は”C値”で表します。C値は住宅の隙間の大きさを表すものです。気密測定器で測定することができ、値が小さいほど高気密ということになります。
2021年現在は、高気密に関する具体的な定義や指標は存在しません。

しかし、山形県では『やまがた健康住宅基準』という独自の基準が設けられています。気密性はC値2.0以下が基準で、1.0以下が推奨されています。

このサイトはとても分かりやすくできていると思っていますので是非ごらんください。

 

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*気密化する必要がある理由

1つ目は、省エネルギーで室内の温度を快適に保てるからです。
気密性に欠ける隙間のある住宅では、外気が入りやすくなります。また、室内の空気も外に逃げて行きやすくなります。

よって、夏は暑く、冬は寒い住宅になってしまうのです。
これでは、夏は冷房からの冷たい空気を、冬は暖房からの暖かい空気を多く排出し続ける必要があるため、省エネではないのです。
一方高気密住宅の場合、室内の空気が外に出づらく、外気が入りにくいので、少ないエネルギーで快適な生活がおくれます。


2つ目は、断熱性能が低下するのを防止できるからです。
断熱とは、家の壁や床や天井などに断熱材を使用することで、外部からの熱は遮断して内部の熱は逃さないようにすることです。

断熱性は”Ua値”によって表されます。また、高断熱の指標は、国土交通省の建築物省エネ法に全国8地域 ごとに定められています。
山形県の場合は、4地域(注1)にあてはまり、H28年の省エネ基準ではUa値0.75と定められています。


Ua値(注2)というのは、聞きなれない方もいらっしゃるかもしれませんね、、、
ユーエーチと呼びます。

「タ〇ホームはUa値0.55※千葉支店モデルハウス仕様」なんていうお笑いのサンドイッチマンを使ったタ〇ホームCM見たことありませんか?
以前はキムタクを使ったCMだったんですけどね、ローコスト住宅も性能の良さをPRしていることがうかがえます。
展示場仕様と謳っていますから、標準仕様ではないのでしょう。
もちろんコストに影響がありますからね。

ただ、これからの住まいはローコスト、すなわち価格だけではなく、省エネを考えた住宅が求められているということがわかります。

※注1
山形県内でも一部、地域3・地域5がございます。
地域3:新庄市、長井市、尾花沢市、南陽市、西川町、朝日町、大江町、大石田町、金山町、最上町、舟形町、真室川町、酒川村、戸沢村、高畠町、川西町、小国町、飯豊町
地域5:酒田市(旧酒田市に限る)

※注2
Ua値(外皮平均熱貫流率)とは、住宅の内部から床、外壁、天井(屋根)や開口部などを通過して外部へ逃げる熱量を外皮全体で平均した値となります。

値が小さいほど熱が逃げにくく、省エネルギー性能が高いことになります。
外皮平均熱貫流率(UA値)=熱損失量(w/k)÷外皮面積(m2)
1m2あたり何wの熱が逃げるかを表しています。

 

少し専門的な話になってきましたが、、、

せっかく床、屋根、壁の断熱性を高くしてUa値を小さくしても、住宅の隙間が大きくてはその隙間から熱をもった空気が出入りしてしまいますよね。
よって、断熱性だけでなく気密性も高めることで、断熱材本来の持ち味を発揮できるのです。


□高気密なリノベーション例

住宅の気密化には、断熱性・気密性ともに高めるリノベーションがおすすめです。
比較的少ないコストで断熱性・気密性をあげたい場合は、内窓(インナーサッシ)を追加するリフォームはいかがでしょうか。
当社では、リクシルのインプラス(商品名)をお勧めしています。
事務所の一角には断熱体験ルームもございまして、実際に体験できるようになっております。

https://www.lixil.co.jp/lineup/window/inplus/


室内で温めた空気は、窓の隙間を通って外部に逃げてしまいます。
それを防ぐために内窓を設置することで、気密性が高くなります。
窓ガラス自体も断熱性の高いものにすることで、C値、Ua値ともに下げることができ、電気代も削減できることでしょう。
また、内窓の設置は結露対策や防音対策にも最適です。

内窓を設置するリフォームは、1箇所につき8~15万円ほどです。窓の大きさや窓ガラスのグレードによっても値段は変わってきます。
工期は1,2日と短いので、住みながらのリノベーションにおすすめです。

 

インプラス(内窓) 自社施工事例

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□まとめ


最後までお読みいただきありがとうございました。
今回は、住宅の気密化が重要な理由とそのリノベーション例についてご紹介しました。
気密、断熱について難しい数値の話もしましたが、大切なことは、さて、では実際にどのくらい省エネになるのか?
ランニングコストはどのくらい抑えられるのか?を知りたいですよね。
お打合せする際には、できるだけ分かりやすくご説明させていただきたいと思います。
住宅を気密化することで、環境にも優しい、快適な生活がおくれること間違いなしです。

これらの情報を参考に、高断熱・高気密住宅へのリフォームをご検討ください。

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