お子さまが自立したことで、部屋がいくつか余ってしまっているご家庭はありませんか。
夫婦二人になることで、ライフスタイルも大きく変わってくることでしょう。
二人暮らしにぴったりの程よい住環境に整えるためには、減築リフォームがおすすめです。
今回は、あまり日常生活ではなじみのない「減築」について、種類やメリットをご紹介します。
このリフォームでは、平屋の一部を取り除き減築します。
趣味の車やバイクを楽しむために駐車場スペースを広げたり、ガーデニングを楽しむために庭を広げたりしたいシニア世代におすすめです。
解体費と壁補修費のみのリフォームなので、減築リフォームの中では比較的低予算で実現可能です。
2つ目は、「2階建て住宅の1、2階の一部除去」です。
あまり一般的な減築方法ではありませんが、1つ目の平屋の一部除去と同じく外構の敷地を広く活用できるようになります。
3つ目は、「2階建て住宅の2階の一部除去」です。
2階の使用されていない場所のみを取り壊す減築リフォーム方法です。
2階建て住宅の場合、子供部屋は2階部分にあることが多いでしょう。
お子さまが巣立ったあとは、この使わなくなった子供部屋を減築することで防犯対策にもなります。
減築した部分をルーフバルコニーとして使えるようにして、友達とBBQを楽しむのも素敵ですね。
4つ目は、「2階建てを平屋化する減築」です。
50歳からの新たなライフスタイルを考える上で、欠かせないのがバリアフリーです。
2階部分をすべて減築することで、階段の上り下りがなくなり、身体への負担も軽減できます。また、平屋化することで耐震性も向上させることが可能です。
この減築リフォームでは、2階の解体費と屋根の設置費がかかってきます。
最後は、「2階建てを吹き抜けにすること」です。
1階と2階の部屋をつないで吹き抜けを作ることで、開放感のある空間が実現できます。
ただし、吹き抜けにすることで耐震性は下がってしまいます。
また、断熱気密性が高い住宅でないと、空気がなかなか温かくならず光熱費がかさんでしまうかもしれません。
安全で快適に吹き抜けを取り入れるためには、耐震補強リフォームや断熱気密リフォームも一緒に検討してみることをおすすめします。
5つの減築リフォームの種類をご紹介しましたが、そもそも減築リフォームにはどのようなメリットがあるのでしょうか。
1つ目は、無駄な空間を減らして家事や移動がスムーズにできることです。
ライフスタイルの変化によって使われなくなった部屋を減築することで、掃除や換気といった家事の手間が省けます。
また、リフォームする場所によっては、生活動線が改善され、移動の無駄がなくなることでしょう。
シニア世代の方にとっては、少しの移動や家事でも負担になってきます。
2階をなくし怪我の元となる階段を除去できれば、将来の自分も安心して生活できます。
次の画像は自社の平屋リノベの間取り図と施工例です。
玄関からリビング、キッチン、お風呂、洋室と、どの空間にも行きやすい生活動線を考えた間取りです。
木格子を使いプライバシーを適度に確保する工夫もいたしました。
2つ目は、光熱費が抑えられることです。
住宅が広いと、冷暖房の効率が悪くなります。
なぜなら、部屋を仕切っていても、温かい空気はドアの隙間から逃げていってしまうからです。
また、部屋が多いと照明も多く使用するため、電気代が高くなりがちです。
ただし、吹き抜けリフォームの場合は、リフォームすることで光熱費が高くなる可能性があるので注意が必要です。
3つ目は、セキュリティ面でのメリットです。
人の気配がない部屋は、空き巣の標的となりやすいです。
リビングから遠い2階の部屋は、不審者が侵入しても気づきにくいでしょう。
減築で目の届かないスペースを減らすことで防犯性が上がり、シニア世代も安心して暮らせる住宅になります。
4つ目は、耐久性や耐震性が向上することです。
2階以上の建物は、1階部分に重量負荷がかかり劣化も進みやすくなります。
2階部分を取り壊すことで、住宅の劣化が抑えられ、耐久性が向上します。
また、地震の際の揺れも小さくなるため、耐震効果も期待できます。
5つ目は、固定資産税が安くなることです。
固定資産税の税率は、土地や建物の床面積の合計によって決まってきます。そのため、減築して床面積を小さくすることで年間数万円の節約も期待できますよ。
減築リフォームの種類やメリットについて解説しました。
減築リフォームはシニア世代の方たちにとってもメリットが豊富にあります。
この記事を参考に、減築リフォームを検討してみてはいかがでしょうか。