お子様が巣立った後、夫婦二人暮らしになったご家族にとって、ご自宅のバリアフリー化は興味のあるテーマかと思います。
50代から新しいライフスタイルになり、自分の趣味や友達との時間を謳歌したいシニア世代も多いことでしょう。
暮らしを全力で楽しむためには、安心して暮らせる環境づくりが大切です。
将来の自分たちが安全に暮らせるためにも、バリアフリーリフォームを検討してみてはいかがでしょうか。
今回は、バリアフリーリフォームの内容と事例について紹介します。
導入しやすいバリアフリーリフォームのひとつが、手すりの設置です。
階段を上り下りするとき、廊下を移動するとき、玄関で靴を脱ぎ履きするとき、手すりが1つあるととても安心です。
ただし、手すりをとりつけるには下地工事が必要になりますので、DIYで取り付ける際には気を付けてください。
歳をとるにつれて、一つひとつの動作が思ったようにいかなくなることもあるでしょう。
ちょっとした段差につまづいたときに、支えとなる手すりがないと怪我の恐れがあります。
手すりの高さは、廊下など歩く時に使う目的であれば、自分の大腿骨大転子の高さに設置するといいとされています。
大腿骨大転子とは、太腿のつけ根らへんにあるぽっこりと出ている骨です。
トイレや浴室、階段など、設置する場所や利用者によって最適な高さや位置は変わってきますので、次の画像リングを参考にしながら、リフォーム会社と相談して計画を進めてください。
手すりをつけたら、次にすべきバリアフリーリフォームは段差の解消です。
先述したように、少しの段差でもシニア世代にとっては怪我の原因になりかねません。
そのため、できる限り住宅にある段差は減らす方が安心です。
段差を減らす方法には、スロープや式台を配置する方法と、床のかさ上げをする方法があります。
前者の方法の費用は、とりつけるスロープや式台の素材によってさまざまです。
素材としてはコンクリートや石材、レンガなどがありますが、滑りやすいものには滑り止めを取り付けるのがおすすめです。
ちょっとした段差であれば、ホームセンターなどでもスロープの購入が可能です。
後者の方法では、敷居を取り除き、周りの床と同じ高さの木材を埋め込む形でフラットにしていきます。
費用は、解消する段差数や高さによって変わってきます。
敷居とは、障子や襖などをはめ込むための下部に取り付けられた部材です。
建具を受けるレールの役目だけでなく、部屋を仕切る役目も果たします。
3つ目に紹介するバリアフリーリフォームは、滑りにくい床に変えることです。
段差を解消しても、床が滑りやすい状態では転倒の可能性をゼロにはできません。
そこで、滑りにくい床材にリフォームすることで、普段の生活の安全性がグッと高まります。
特に水を使う脱衣所やキッチンは滑りやすいため、そこだけでもリフォームをしておくと安心です。
例えば、木質フローリングであれば価格やカラーバリエーションも豊富で、シニア向けに安全性を考慮したものがあります。
「コルクタイル」は木材と比べると滑りにくい材質なので、廊下などにおすすめです。
浴室の床は、シニア世代に限らずだれでも転倒の恐れがある箇所になるので、ノンストップ加工された床材を取り入れるようにしましょう。
バリアフリーリフォームの内容について説明しましたが、次は実際の事例を紹介します。
ここでは事例を3つ挙げます。
1つ目は、敷居の段差をなくす、低くする例です。
部屋と部屋の間や、部屋と廊下の間にある敷居の段差は、車いすが通りにくいだけでなく、シニア世代の方がつまづく原因となります。そのため、部屋と部屋の段差をなくすリフォームを行い、平らな床にします。
2つ目は、トイレリフォームの事例です。
足腰が弱くなると、「立つ」「座る」という基本的な動作でも手で身体を支える必要が出てきます。
トイレは、この基本動作を行う空間になるので、手すりを設置して身体の負担を軽減しましょう。
また、洗浄便座や乾燥機能付きトイレなら、体をひねる姿勢や向きを変える必要がなくなるため、便座をリフォームして新しいものに変えるのもおすすめです。
3つ目は、住宅全体に目が行き届くようにした事例です。
シニア世代夫婦二人暮らしのご家庭では、万が一の事態が発生したときに、どれだけ早く気づけるかが大切です。
そのため、壁が住宅を支えている構造ではない限り、壁を取り払って室内が見渡せるワンルームにすると安心です。
バリアフリーリフォームの内容と事例について解説しました。
50代からのこれからの生活を安全に楽しむために、この記事を参考に住宅のバリアフリー化を検討してみてはいかがでしょうか。
バリアフリーリフォームについてご不明点やご質問等ございましたら、お気軽に当社までご相談ください。